包茎手術の相場
(包茎手術の失敗とトラブル)



包茎手術専門院では治療費をめぐるトラブルが多く発生しています。ここでは患者さんが治療費で失敗しないためにここでは包茎手術の相場について検討してみます。

まず、(1)保険診療の病院で真性包茎を手術した場合の相場、(2)保険診療の病院で仮性包茎を手術した場合の相場、(3)包茎手術専門院で包茎手術をした場合の相場に 分類して解説します。


1、保険診療の病院で真性包茎を手術した場合の相場

真性包茎は病気と認められているので保険診療の対象になります。なので手術室が完備している病院に行けば保険で安く包茎手術が受けられます。 この場合の病院が受け取れる手術代金は保険点数という形で一律に決められています。初診料や再診料など含めて病院の総収入は3万円程度で、このうち患者さんが負担する金額は1万円 程度でしょう。なかには真性包茎の症状が酷く1〜2日程度入院してもらうケースもあるようですが、それでも病院側の総収入は5万円に届きません。 はっきりいって病院の利益はほとんどでないか赤字の手術です。



2、保険診療の病院で仮性包茎を手術した場合の相場

仮性包茎は病気と認められていませんから保険診療の対象になりません。なので病院に行っても「包茎手術の必要はありません」と言われて終わりです。 ただ少数ではありますが仮性包茎でも自費診療扱いで包茎手術をしてくれるクリニックはあります。この場合は治療費は保険点数に関係なくクリニックが自由に設定しています。
政令指定都市で10〜15万円程度、地方都市で8〜12万円程度が相場になっています。これぐらいとれれば保険診療の病院でも機会損失を補える利益がでてきます。
ちなみに治療費を高めに設定しているクリニックは亀頭直下法など美容的な施術を取り入れているところが多いです。そのようなクリニックは真性包茎の患者さんでも自費扱いの手術 になるケースがありますので注意してください。それは「当院の包茎手術は健康保険で想定していない技術・材料を使用しているので健康保険は使用できない。」という理由からです。



3、包茎手術専門院で包茎手術をした場合の相場

包茎手術専門院は健康保険の取り扱いができない自費診療のクリニックなので各専門院が自由に治療費を設定していますが、だいたい各専門院で最低客単価というのは決まっています。 病院を維持するのに最低必要な経費と利益を産出して予想来院患者数で割ればでてきます。専門院の経費のうち金額が大きいのが宣伝費・人件費・施設設備維持費(家賃・リース代など)です。
全国展開の専門院で、雑誌広告・ネット広告をメインに広告展開していれば最低でも月4000〜5000万円、これに全国ネットのテレビにCMをうっていたら軽く月1億円を超えます。人件費は 常勤の医師一人当たり月200万円、全国10病院展開していたら月2000万円、スタッフが10病院で40名、これに30万円払っていたら月1200万円です。施設設備維持費のうち 大きいのが家賃で月額80万円の10病院で月800万円です。その他の諸経費で月1000万円程度はかかるでしょう。
予想来院患者数は5000万円の広告費で月400名・1億の広告費で月700名(私が専門院に勤務していた時の数字を参考)とします。 経費総額は患者400名で月1億円、患者700名で1億5000万円とすれば、だいたい損益分岐点が20〜25万円程度であることがわかります。
将来にわたって専門院を維持するためにはある程度の利益は必要になりますから、それを上乗せしても25万円〜35万円程度は必要な客単価なのです。なのでこれを専門院の場合の相場とします。 専門院の治療費がこれより高ければ利益を求めすぎるクリニックといえますので、診察・カウンセリングの際の目安にしてください。




<包茎手術の相場>
1、真性包茎を保険で手術した場合の相場は 1万円程度(入院がない場合)
2、仮性包茎を一般の泌尿器科で手術した場合の相場は
   政令指定都市の場合 10万円〜15万円程度
   地方都市の場合    8万円〜12万円程度
3、専門院で包茎手術した場合の相場は 25万円〜35万円程度