包皮の切り過ぎ【画像解説】
(包茎手術の失敗とトラブル)



さて、ここでは包茎手術による包皮の切り過ぎについて検討します。国民生活センターに寄せられた切り過ぎによる勃起障害の事例は5年間で数件ですが、包茎手術をこれから受けようと考えている方にとっては大きな不安でしょうからね。


1、包茎手術の手順

まず、包皮の切り過ぎについて検討する前に包茎手術の手順について説明してみよう。まず図@・Aを見てほしい。

包茎手術の外板側のラインをデザインする 包茎手術の内板側のラインをデザインする

図@は包茎手術の時に包皮の皮膚側(外板)の切除ラインをデザインする場合の位置です。だいたいこのくらいの位置にマーカーで線を引きます。次に包皮をむいて包皮の粘膜側(内板)の切除ラインをデザインします。これが図Aです。だいたい亀頭のカリから5mm程度離れた位置にマーカーでラインを引きます。この時に陰茎には2本のラインが引いてある状況になります。この間の包皮を切るのが包茎手術なのです。

亀頭裏側の内板のラインをデザインする

図Bは亀頭の裏側・亀頭小帯周辺の切除ラインのデザインです。だいたい亀頭小帯を残すようにラインをマーカーで引きます。実際の包茎手術ではマーカーでラインを引き終わると、このライン周辺に局所麻酔の注射をおこないます。


包茎手術で包皮を切り取った状態

そして皮を切除するわけですが、クランプと呼ばれる器具を使用するか、それともハンドメスで切開するかで手順が異なってきますが、ここでは説明を簡単にするために単純に2つのラインの間の包皮を切り取ってみたことにします。それが図Cです。ライン間の表面が深さ1〜2mm程度切り取られているのがわかります。包茎手術で包皮部分を切り取るとこのような状態になるわけです。


包茎手術での縫合

包皮を切り取ったら縫合することになります。それが図Dです。内板側と外板側に糸を通して寄せて縫合するわけです。紺色の線は縫合糸です。これを切除ラインに沿って1周縫合するわけです。縫合個所はだいたい20〜30箇所ぐらいで、縫合が終われば包茎手術は終了します。



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2、包茎手術で包皮の計測

包茎手術の手順の説明では簡単にマーカーでラインを引いていましたよね。包茎専門病院のホームページ等では「包皮をきちんと計測して…」なんて書いてありますが、実際は目測です。だいたいこのぐらいだろうという医者の経験と勘でラインを引いているのが実情なのです。そもそもあんな伸び縮みする個所を正確に測っても意味がありません。計測するたびに異なる数値が出てしまうはずです。測りようがないのです。

これは患者さんが不安にならないようにするための宣伝文句なわけです。


3、包茎手術で包皮を切り過ぎた場合

包茎手術専門病院に勤務経験のある泌尿器科の医師の話では、私の図で引いたライン当たりで切っていれば勃起した際に突っ張るような痛みがでる可能性はほとんどないはずだというのです。その医師の勤務していた病院でも腫れや傷跡のクレームはあっても、皮の切り過ぎのクレームはほとんど無かったそうです。

また仮に多少突っ張ったような感触が出ても陰茎の包皮は伸びやすいので時間の経過で回復する可能性は高いそうです。これから包茎手術を考えている方もそれほど不安に感じなくても大丈夫なようです。


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