縫合糸の抜糸について


さて、この第二章は包茎手術専門院を選択する時にチェックするべきポイントについて検討しています。ここでは包茎手術専門院が縫合糸の抜糸をどのように考えているか、というチェックポイントを検討してみます。


1、縫合糸の種類と特徴

包茎手術の傷跡の残り方を左右する大きなポイントは、どのようにして包皮を切るかと縫合糸の抜糸です。
包皮の切除については前項で触れていますので、ここでは縫合糸の抜糸について検討します。まず最初に縫合糸の種類です。 縫合糸は吸収糸と非吸収糸に分けられます。吸収糸は抜糸の必要がなく、だいたい40〜50日程度で体内に吸収され糸が抜け落ちます。 そのため抜糸ができないような体内の縫合などに多く使用される糸です。 対してナイロン製の糸に代表される非吸収糸は体内に吸収されることがないので抜糸が必要になります。 非吸収糸は強度に優れ傷を強く寄せ合わせるため体表の皮膚の縫合に適し、また感染にも強いといわれています。
もうわかりますよね。本来、包茎手術は非吸収性の糸を使用するのが理にかなっているのです。 よく包茎専門院の広告などに「他と違って特殊な糸を使っている」などと記載されていますが、実際のところ手術用の糸を作っている会社というのは 世界的に見ても非常に限られているため、そう「特殊な糸」というのは存在しません。 普通のありふれた糸のはずです。なので「特殊な糸を使用するので治療費が高くなります」という専門院をみかけますがおかしな話なのです。


2、縫合と傷跡

包茎手術は通常「4−0」もしくは「5−0」ぐらい(前の数字が大きくなればなるほど細い糸になります)の細い縫合糸を使用して、 だいたい20〜30箇所ぐらいを縫い合わせます。 ちなみに極細の糸として「6−0」の糸を使用するから治療費のアップをはかる専門院もあるようですが傷跡にはあまり差はでませんから注意してください。
さて包茎手術は体表の手術で、しかも陰茎自体が伸縮する場所なので傷が開いて出血しないように強めに糸を締めあげることになります。 ただ反対に傷周辺の血行を阻害します。また強く締めれば糸が入っていた場所が陥没して糸目が残ります。 切開した傷跡は治癒過程で盛り上がってきます。縫合糸が入っている箇所は盛り上がらないので段差ができてしまうのです。これが「糸目」でケロイド体質の方は傷が凸凹になる原因です。 つまり縫合している状態というのは傷が開かないということだけで、傷跡にとって良いことは何もなく早めにとってあげることが傷跡を綺麗にする秘訣なのです。
抜糸は確かに体内の入っている糸を引っ張り出すので痛いですが、傷跡をきれいにするためなら絶対に我慢するべきです。


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3、包茎手術と抜糸

もう結論がでますよね。包茎手術は非吸収性の糸を使用して(別に吸収糸でも抜糸はできます)、抜糸をしてもらう方が傷跡をきれいにできるのです。
通常、包茎手術は10日〜2週間程度で抜糸ができるはずです。 もちろん糸が付いてないからといって性交渉・マスターベーションには使用できませんから注意してください。 それに耐えられるようになるには1か月程度はかかります。
ではなぜ吸収糸が使用されるかというと、患者さんが抜糸のために再来院する手間を省けるから…ということになっていますが、 実際のところは専門院側が抜糸を面倒に思っているからなんです。 なんせ非常勤医師がメインの病院は予約をできるだけ集めるので抜糸の患者さんの予約が入れば、手術の時間がとられてしまいます。 患者さんが希望する時間帯は限られているし、当然に時間がおせば時給計算の医師給を増えますからね。 抜糸の予約なんて無い方が専門院側はメリットが大きいんです。
そのため専門院によって抜糸の対応が異なります。希望すれば抜糸を無料でしてくれるところ、抜糸は別料金を請求するところ、吸収糸と非吸収糸で最初から治療費をわけている ところ(非吸収糸の方が抜糸の手間がかかるため通常は治療費が高くなりますが、中には安くなる不思議な専門院もあります。)、吸収糸のメリットを強調して頑なに 抜糸の予約を嫌がるところ等あります。
なので、包茎専門院を選択する際は、抜糸の予約をきちんと入れてもらえる専門院を選びましょうね。

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